地上107mの天空で、空と海と街のパノラマビューに包まれながら愛を誓うチャペルがある。プリンス ワイキキ最上階に位置する、「喜びの空」という意味のハワイ語を冠した『ラニレア チャペル』だ。この式場のウェディングプランナーを務めるのは、ワタベウェディングのクリスティーン・フルカワさん。ハワイに暮らして25年の日本人女性である。
青い空と海が二人の門出を祝福する、絶景のチャペル
2017年春に全面リニューアルを終え、新たなスタートを切ったプリンス ワイキキ。客室やロビー、プールなどの刷新に加え、大きな注目を集めたのが『ラニレア チャペル』のオープンだ。
もともとスイートルームだった部屋の天井を可能な限り高く上げ、壁をガラス張りにして180度パノラマビューを実現。まるで天空に浮かんでいるかのような感覚を味わえる。ホノルル周辺の式場はダイヤモンドヘッドを望む向きにつくられていることが多いが、『ラニレア チャペル』は西向き。ホテルの立地がワイキキ西端のため、海だけでなく街並みまで見渡せ、夕暮れどきには美しいサンセットも眺めることができる。
「明かりを落とした通路からチャペルへ通じる扉と開くと、目の前は真っ青な空と海。あの瞬間の感動は、一生に一度といっても過言ではないと思います。バージンロードを進むごとに景色がパノラマに広がっていく光景も、180度ビューのチャペルならでは。この絶景が決め手となり、式場に選んでいただくケースが多いです」
『ラニレア チャペル』のオープンとともにこの式場を担当することになったクリスティーンさん。約14年にわたり新郎新婦の門出をサポートしてきたウェディングプランナーだ。チャペルに足を踏み入れると南国らしい香りが心地よく漂うが、これは五感でウェディングを楽しめるようにと彼女が提案したもの。豊富な経験を活かしたサービスとアイデアで、お客さまから厚い信頼を得ている。
約14年、多くの披露宴をサポートしてきたクリスティーンさん
海外生活を経て、ハワイに移住
クリスティーンさんが結婚を機にハワイで暮らし始めたのは25年前。中学までは東京に住んでいたが、親の仕事の関係で海外生活を送るようになり、就職した先もイギリスだった。
「イギリスからハワイに来て生活環境が一変し、最初は不安もありました。でも、気候の暖かさや住んでいる人の温かさのおかげで、すぐに『住みやすい場所だな』と思えるようになりましたね」
もともと航空業界で働いていたクリスティーンさんは、ハワイでもいくつかのサービス業に携わった。ウェディングプランナーとして働くようになったのは、当時の自宅の近くにワタベウェディングが運営する式場があったからだという。以来、ブライダル業界に長年身を置いてきた。
「これまで大勢のお客さまのウェディングをお手伝いしてきましたが、すべてのお客さまにその方だけの思いや事情があり、ひとつとして同じウェディングはありませんでした。式を無事に終え、お二人やゲストの方々の晴れやかな笑顔を目にしたときが、ウェディングプランナーとしていちばん嬉しい瞬間です」
休日には気の置けない友人たちと、プリンス ワイキキが運営するゴルフ場によく出かけるそう。広い大地の中で思いきり打ち、持参したお弁当を食べながらおしゃべりするひとときは、最高のパワーチャージになるのだという。「ハワイは心身ともに健康で過ごせる究極の場所」と、クリスティーンさんは顔をほころばせた。
壁をガラス張りにし、180度のパノラマビューを実現
日系企業の連携により、細やかなサービスを提供
プリンス ワイキキの一施設である『ラニレア チャペル』だが、ホテル内にあることでどんなメリットがあるのだろうか。
「プリンス ワイキキもワタベウェディングも日系ですので、海外でありながら日本の方に合った細やかなサービスを提供することができます。ホテルのスタッフは愛情豊かなアロハスピリットと日本のおもてなしの心を持ち合わせていますし、私たちウェディングのスタッフはほとんどが日本人。海外挙式に不安を感じられている方も安心してお過ごしいただけます。『初めてのハワイなのに落ち着く』と言っていただけることも多いんですよ」
また、挙式・宿泊ともにプリンス ワイキキというケースも当然多く、なかでも短期間で訪れる忙しい日本人ハネムーナーには最適だとクリスティーンさんは言う。ハワイ最大級のショッピングモール・アラモアナセンターはホテルからほど近く、ワイキキ中心部にもバスか徒歩でアクセスできる。穏やかなハワイを感じたくなったら、観光客が比較的少ないアラモアナビーチパークにすぐ足を運べる。
「限られた時間を有効に使えるのは、プリンス ワイキキに宿泊される方の特権です」
フォトジェニックな内装にもこだわったウェイティングルーム
あなたにとっての「プリンス スタイル」とは
プリンス ワイキキとともに働くクリスティーンさんにとっての、プリンス ワイキキらしさとは何か。
「かつて日系移民が多く渡ったハワイは、いろんなところで日本を感じることができる島。道端で日本語が通じたり、日本人を親戚に持つ人がいたり、人柄も親切で日本人に似た心づかいが浸透しています。そのなかでもプリンス ワイキキは、ハワイの魅力と日本の魅力がバランスよく詰まったホテル。海外にいながら日本のフレーバーを感じられる、とても過ごしやすい場所だと思います」
最後にクリスティーンさんはこうつけ加えた。
「全室オーシャンビューで静かなエリアなので、お部屋にいるときは窓を開けるのがおすすめ。ぜひハワイのそよ風を感じながら過ごしてみてくださいね」