ジョージ・スミダ

PRINCE WAIKIKI

プリンススタイル

我が家に招くように心を込めて。勤続30年のベテランドアマンのおもてなしとは

ジョージ・スミダ プリンス ワイキキ フロントサービス アンバサダー

ジョージ・スミダ
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1990年にオープンしたプリンス ワイキキ。その当時から現在まで約30年にわたり、エントランスでお客さまを迎え続けてきたドアマンがいる。オープニングスタッフとしてサービスの礎を築き、2017年の全面リニューアルを経て今もなおホテルの顔であり続ける彼は、どんなポリシーでお客さまと接しているのだろうか。

子どもを育てるような気持ちで、新しいホテルを育ててきた

ワイキキ西端のヨットハーバー沿いに新しいホテルができあがっていく様子を、当時27歳のジョージ・スミダは心を弾ませながら眺めていた。ホテルの名はハワイ プリンスホテル ワイキキ(現プリンス ワイキキ)。美しいホテルになるであろうことは完成前から容易に想像できた。

18歳からハワイのホテルで働き始め、一流ホテルのベルボーイも務めていたジョージ。エントランスでの接客から荷物の持ち運び、フロント対応にいたるまで、お客さまのためにできることは何でもやった。それが彼のホテルマンとしてのパッションだという。

「ワイキキに新しいホテルがオープンすると知って、ぜひそこで働きたいと思いました。ホテル業界で働いている人は、別のホテルに転職するケースが多いのですが、新しいホテルをつくりあげるところから携われるチャンスはそう多くありませんから。実際にプリンスで働き始めてからは、子どもを育てるような気持ちで一からホテルを育ててきました」

ハーバーの目の前にそびえるツインタワーを上空から見ると、ハートを彷彿とさせる形をしている。当時のホテルのロゴマークもハートの形がモチーフとなっており、これはプリンスが大切にする「心からのおもてなし」の象徴であったという。ホテルに訪れるお客さまを最初に出迎え、お帰りの際には姿が見えなくなるまで見送るドアマンは、まさにホテルの顔として最高のおもてなしを提供する立場。プリンスの顔となったジョージが何よりも心がけたのは、お客さまが安心できる環境をつくることだった。

数年ぶりに訪れるリピーターの顔と名前も記憶

「宿泊されるお客さまが安心してリラックスできるように、アットホームな対応を心がけています。聞かれたことにすべて答えるのはもちろん、お顔を覚えてお声がけしたり、ハワイについて詳しくご紹介したり。『スタッフと話しているとなんだか安心する』と言っていただけることも多く、とても嬉しいです」

約30年働き続けているジョージならではのエピソードもある。

「このホテルに長くいるので、リピーターのお客さまが久しぶりに戻ってこられたときもすぐに気づけます。顔と名前は記憶していますから、『お帰りなさい』という気持ちでお迎えします。私たちスタッフに会うために戻ってきてくださるお客さまも多いんですよ。ご両親やお子さんを連れてきたりと、親子代々で利用いただくケースも増えています」

アジアをはじめ世界各国からの宿泊客で賑わうプリンス ワイキキ。数ヶ月単位の長期滞在も多いという。毎年2月に開催されるアメリカンフットボール大会「スーパーボウル」の時期には、さまざまな国の人たちがホテルに集まってみんなでテレビ観戦をし、その後はゴルフなどのレジャーを楽しむことが習慣になっているそうだ。プリンス ワイキキが単なる宿泊場所というだけでなく、自宅のようにリラックスして過ごしたり、仲間と楽しく過ごしたりする場所としても愛されていることがわかる。

「25年前、日本の高輪プリンスホテル(現グランドプリンスホテル高輪)に研修に行ったことがあります。日本のホテルサービスは素晴らしく、とても勉強になりました。ただ、そこで学んだ日本のサービスをそのまま提供するのではなく、ハワイらしさを取り入れることを常に意識しています。私にとってのハワイらしさは『アットホーム』や『ファミリー感』。それをお客さまに感じていただけているとすれば、こんなに嬉しいことはありません」

全面リニューアルを経て、ハワイらしさが一段とアップ

2017年4月にリニューアルオープンし、客室をはじめロビーやプールなども新しく生まれ変わったプリンス ワイキキ。ジョージの仕事場であるロビーのデザインコンセプトは「太古の小川」。ハワイ出身のアーティスト、カイリ・チュン氏のプロデュースによる、800枚以上の銅板からなるアート作品が天井を彩っている。

「昔この場所には小川が流れていて、そこには『ヒナナ』という回帰魚が生息していました。その魚の群れをモチーフに、ホテルスタッフとその家族たちで銅板1枚1枚をトンカチで手づくりしたんです。ブロンズカラーは従業員で、ときおり紛れているシルバーカラーは上層部や創業時からのお客さまによるもの。銅板には私や娘の名前も入っています。全員で一緒にホテルをつくっている気持ちになれて、今でも見るたびに誇らしく思います」

かつて、このあたりは海水と川水が交わるエリアで、ここでしか採れない魚や海藻も多かったという。プリンス ワイキキならではの空間演出は、宿泊客のみならずスタッフをも魅了しているようだ。

リニューアル時に新たに着任した総支配人、チャック・アボットにも信頼を寄せているというジョージ。

「40年近くホテル業界にいますが、総支配人が自らロビーに立って接客するところを初めて見ました。多忙の中でもお客さまと向き合う努力をしているチャックを尊敬しています。もともと10年20年と長く勤めるスタッフが多く、小学校からずっと一緒という同僚たちもいる家族のような職場ですが、チャックが来てからファミリー感がより増しました。それがスタッフのサービスにも好影響を与えていると感じます」

あなたにとっての「プリンス スタイル」とは

プリンス ワイキキのベテランドアマンとして、家族のように、ときには友人のようにお客さまと向き合い、温もりのあるサービスを提供しているジョージ。彼にとっての「プリンス スタイル」とは何かを、最後に尋ねてみた。

「私の考える『プリンス スタイル』は、我が家に招き入れるような気持ちでおもてなしをすること。アットホームな雰囲気の中で安心して楽しんでいただけるように、これからも最高のサービスを提供し続けていきたいです」

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